忠犬 たろくん [父のこと・・・]
にゃの実家にはタロウという犬がいる
15年前の暮 にゃのか～ちゃんが『犬欲しい！』って言ったら
とうちゃんがどっかから柴犬の雑種の子犬を貰って来た
その時既に「タロウ」と名前が付いていた
別に変えてもいいんだろうけどみんな「たろくん」と
そのまま呼んでいた
黙っているとちゃんと柴犬に見える可愛い子犬だった
大人しか居ない家に来たたろくんは人間の子供のように可愛がられた
雷が嫌いで勝手に家の中に入ってきたり（笑）
散歩に行くとおやつを買って欲しくてセブンイレブンへ歩いて行く
そんな犬だった・・・
とうちゃんが亡くなるまではよく２人で散歩していた
お互いに年を取っていたのでのんびりと・・・
とうちゃんが居なくなってたろくんは急に弱々しくなった
段々と散歩にも行かなくなって足取りも悪くなった
たろくんは自分の繋がれている紐にグルグル巻きになって鳴いたり
訳もなく吠え続けたりした
「犬もボケるんだね」とたろくんの見ていた
動物病院でも「年齢的にも仕方がないこと」
「心臓も弱ってるので無理をしないように」と言われていた
一番可愛がっていたかあちゃんも「この冬はオムツして家の中に置いてあげないと
ダメかもね」なんて言っていた
それなのに・・・
とうちゃんの祥月命日の１９日の夜
留守番で家に居た妹からの電話でたろくんが死んだと伝えられた
とうちゃんを葬祭場に連れて行く時たろくんが
「いつまでもいつまでも大きな声で鳴いていた」と
裏のおじいちゃんが言っていた
たろくんはとうちゃんが好きだったのだ
ここ最近はいつも仏壇の部屋の窓に向かって鳴いていた
たろくんにはとうちゃんが見えていたのかもしれない・・・
今小さなお骨がとうちゃんの仏壇の前に置かれている
たろくんはとうちゃんの所へ行ったと思いたい
2006-11-22 22:27
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